平々凡々なストーカーです。
途端胸が軽くなった。

「はは、そうか・・・」

「どうしたんだ地元。お前、」

そっと何の気なしに頬にさわると油汗が吹き出ていた。

「っ・・・・いや」

「終ったー!」

影口がやっと顔を上げた。

にこにこと呑気な顔で笑う。

「お、終ったか」

俺もこの顔を隠すように影口に笑いかけた。

ちくしょう。

「うん・・・良市くん。汗やばいんだけど・・」

はは、と乾いた声で笑うと俺は前に垂れてきた髪をかき上げた。

影口も夜島もらしくない顔になる。


「なあ・・・二人ともさ」

「うん?」

「なんだよ」

「あのさ・・・ス、ストーカーってどう思う?」

俺のこんな質問2人共に予想してなかったんだろう。

影口は少し目を丸くしたが少し考え込み

「俺はね、ストーカーはあんまりよくないと思うなぁ。
そんなに好きならもっと好き!って言えばいいのに」

ああ、影口らしいな。

夜島はまだ考えていた。いつもよりもほんの少しだけ曇った顔つきになって

「俺はさ・・・」

それから夜島は俺を射抜くように言った。

「ストーカーは死んじまえばいいと思うな」



さっきまで軽かった胸にはまた大きな大きな重石が乗っかった気がした。
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