平々凡々なストーカーです。
「し、死ねってのはひどいぞ夜島ぁ」

影口が半分引きつった笑いで夜島に話す。

でも夜島にはまったく悪びれた様子なんてなく腕を組んで俺を見据える。

「あのな好きだからストーカーなんてのばっかりじゃないんだよ。恨みとか、憎しみとかのストーカーだって十分ありえるんだ」

夜島の顔はいつも通りじゃない。いつもの冷たいけれどどこか暖かい夜島の顔じゃない。

「そういう奴は平気で相手を殺す」

「・・・・・・・そうだな・・」

夜島の冷え切った声は俺の脳裏にキッチリ残った。

しばしの無言の後、担任が入ってきたので俺たちは元の定位置に戻る。

その後のわずかな軋みも気にはしなくなった。








「なな、良市くん」

放課後部活に行く僅か前に影口が俺の後を追ってきた。

「なんだ」

「あのっさー朝、ストーカーの話になったじゃん」

胸が一瞬静止したような気がしたけれどすぐに平気な顔をする。

「そうだな。まだ何かあるのか」

「ストーカーって日留宮さんにもつくと思う?」

あー・・・・

なるほど。確かに日留宮は容姿だけで言えばそこれへんのアイドルより遙かに上だからな。

この学校以外の奴でもなりそうだな。

「俺はつくと思うな。日留宮あの顔だし、むしろ着いてないのもおかしいかも」

俺がそういうと影口はやっぱり!!という顔をして俺に礼を言って部活へと行ってしまった。

やっぱり彼氏としてはあいつも日留宮が心配らしい。

少し口元が緩む。

でもさ



俺ってストーカーかもなんだぜ。







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