青碧の魔術師(黄昏の神々)
その笑顔が、心にズシリと重くのしかかる。

シュリの愛しい女が、彼の腕の中で無邪気に笑った時の顔。

今、イシスはその笑顔と寸分違わぬ顔で、シュリに笑いかける。


『セレナ……。お前の《助けてあげて》は、この事だったのか……?』


シュリは、思い切ってイシスにある事を聞く為、重い口を開いた。


「姫、貴女が俺とあの場所で出会ったのは、偶然では無いですね」


イシスの目が、大きく見開いた。

彼女の態度からして、どうやらシュリの言葉は図星だったらしい。


「俺に、あの場所で出会う事を誰に、何と言われましたか?」


責める訳でも無いシュリの言葉に、イシスはホッとしたのか、


「不思議な夢の話なのですが、聞いて下さいますか?」


そう前置きして、シュリが今ここにいると、言う事を知るきっかけとなる話しをきり出した。


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