好きだから、別れよう。


「キティちゃん、ほしい?」


笑顔で尋いてくるマサキさん。


「はい!!」



「…じゃあ、スターマインのとき、なんて言ったか教えて?」





………。








「……マサキさん、ホントは聞こえてたんですよね…?」



「えー?聞こえてないよ?だからもう一回言って?」



ニコニコと少年のような笑顔で私に微笑んで、


私の目の前で限定キティちゃんを揺らすマサキさん。








キティちゃんに釣られたわけじゃないけど…



マサキさんは、私の言葉を待ってるんだよね…?








浴衣の膝の上で握った手が、汗でびっしょりと濡れている。



心臓、破裂するんじゃないかってくらい、身体中、ドクドクいってる。








――今度こそ、ちゃんと聞こえるよね…?







本日、二度目の告白。







「マサキさん…好きです」











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