恋するシンデレラ
そう言い残した達哉君は、また男子の輪の中へ入って行った。
なんで、わかったんだろう?
なんで、教えてくれたんだろう?
・・・もう練習してるんだ。
あいつの、優斗の頑張っている姿が目に浮かんで。
2年生のクラスで売っていた焼きそばを口いっぱいに頬張った。
「青春ですねぇ。」
「いいですなぁ。」
焼きそばをすすりながら愛と歌菜を睨むと、二人は吹き出すように笑った。
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まだまだ暑さが残る9月。
走っていると、汗がどんどん出てきた。
慌てて来たからタオルなんか持ってなくて、手で拭う。
それでも、追い付かないくらい汗は出てくる。
大丈夫。
制汗スプレーいっぱいした。
歯も磨いたし、青のりも取った。
体育館前になってスピードを落として歩く。
余計に汗が出るけど、そんなのも気にならないくらいドキドキしてる。
「ーーーーーー・・・。」
声がかすかに聞こえてきた。
そっと、ドアを開ける。
「どうして舞踏会に出なくてはならない?
ん・・・、違うな。」
・・・いた。
ふとこっちに気づいた優斗に、わたしの目は奪われていた。
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