見えない罪と、月
「だから、本当に危なくなったら僕を捨てて逃げてね」
苦笑いをしながらセイルは言う。2人は勿論反論する。
「そんな事出来ないよ!」
「そうよ。貴方の右足くらい2人でカバーするよ。セリル君は怪力なんだし」
ルシェは逃げる時はセリルにセイルを押しつける気満々のようだ。
セリルは怒る事もせずにルシェに同意する。自分の怪力があるから大丈夫だと。
「ありがと……でも、僕は2人を騙していたんだよ? ある種の人殺しなんだよ?」
戸惑うセイルに2人は口を揃えて言う。“ちゃんと教えてくれたなら関係ない”と。
「セイルは殺していない。神様の元へ人を送り届けているだけじゃない」
「殺しかもしれないけれど……やめてほしいけれど……兄さんには生きて欲しい」
絶対に叱られると思っていただけに、セイルはきょとんとしてしまった。
苦笑いをしながらセイルは言う。2人は勿論反論する。
「そんな事出来ないよ!」
「そうよ。貴方の右足くらい2人でカバーするよ。セリル君は怪力なんだし」
ルシェは逃げる時はセリルにセイルを押しつける気満々のようだ。
セリルは怒る事もせずにルシェに同意する。自分の怪力があるから大丈夫だと。
「ありがと……でも、僕は2人を騙していたんだよ? ある種の人殺しなんだよ?」
戸惑うセイルに2人は口を揃えて言う。“ちゃんと教えてくれたなら関係ない”と。
「セイルは殺していない。神様の元へ人を送り届けているだけじゃない」
「殺しかもしれないけれど……やめてほしいけれど……兄さんには生きて欲しい」
絶対に叱られると思っていただけに、セイルはきょとんとしてしまった。