死神彼女

手早く食事を済ませた俺は食器を片付け結愛に声を掛けず、風呂に向かった。

何年ぶりだっただろう。だれかと一緒に食事をしたのは…。

きっと太陽が俺の前から消えた時以来だ。


入浴剤はミルクにして、体を洗い髪を洗い、浴槽に浸かった。


実は俺は風呂が好きだ。最高二時間ぐらい入っていた気がする。
だから入浴剤には結構こだわりがある。


今日のミルクの入浴剤はその中でもかなりお気に入りだ。

ほのかに甘いミルクの匂いがして、心地よい。


俺が唯一の癒やしスポットでくつろいでいる時、結愛の声がした。


「ご一緒してよろしいですか?」


……はぁ?

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