切なさに似て…
そんなに怒られてばかりいたら、そりゃ隠したくもなるよ。パチンコ行って息抜きしたくなるよ。ゲームの間が1人の時間って考えちゃうって…。
結構、我慢してるんじゃないかな…。
そう思ったのも束の間。
「顔も見たくないよ。でも、これからはそうはいかないから我慢してるんだけどさ」
と、さっちゃんは私の胸の内とは真逆な言葉を平然と口にした。
「そうだね…」
肩を落とし溜め息混じりに呟いた。
「柚ちゃんは彼氏作らないの?」
そう聞いて来たのは、彼女がチョコイチゴパイにフォークを刺した時。
…ほら来たっ。
いつものパターン、またか…。
私の目の前に置かれたカカオの匂いを放つ、温かいフォンダンショコラ。
食すタイミングを見失い、上に乗っかったバニラのアイスクリームがトロリと溶けて行く。
「…別にいらないし」
そう答えた私は、強がりでも何でもなかった。
「えー。でも、いた方が楽しいのに」
「興味ないんだよね。楽しいなんて思わないし。それより荷造りはどうなってんの?」
話しを違う方に向けた。
「うん、あんまり進まないさ。だけど、もうすぐ引っ越しだから早く片付けなきゃいけないのに、全然片付かなくてさ。でも、ウチの彼氏頼りなくてちっとも進まないの。
困ってんだよねー、うちの親も心配してさ。あんた片付いたのかいとかって電話来るし。
あ~っ早く引っ越したいな。でも、もうほんと、ようやく2人暮らしだよー。嬉しくてさー」
先程まで“ムカつく”と怒りを露わにしていた口を、嬉しそうに緩ませる。
どっちなんだ。と聞きたいところだけれど。
私はそれを見て、上手く話しを逸らせてホッとしている。
結構、我慢してるんじゃないかな…。
そう思ったのも束の間。
「顔も見たくないよ。でも、これからはそうはいかないから我慢してるんだけどさ」
と、さっちゃんは私の胸の内とは真逆な言葉を平然と口にした。
「そうだね…」
肩を落とし溜め息混じりに呟いた。
「柚ちゃんは彼氏作らないの?」
そう聞いて来たのは、彼女がチョコイチゴパイにフォークを刺した時。
…ほら来たっ。
いつものパターン、またか…。
私の目の前に置かれたカカオの匂いを放つ、温かいフォンダンショコラ。
食すタイミングを見失い、上に乗っかったバニラのアイスクリームがトロリと溶けて行く。
「…別にいらないし」
そう答えた私は、強がりでも何でもなかった。
「えー。でも、いた方が楽しいのに」
「興味ないんだよね。楽しいなんて思わないし。それより荷造りはどうなってんの?」
話しを違う方に向けた。
「うん、あんまり進まないさ。だけど、もうすぐ引っ越しだから早く片付けなきゃいけないのに、全然片付かなくてさ。でも、ウチの彼氏頼りなくてちっとも進まないの。
困ってんだよねー、うちの親も心配してさ。あんた片付いたのかいとかって電話来るし。
あ~っ早く引っ越したいな。でも、もうほんと、ようやく2人暮らしだよー。嬉しくてさー」
先程まで“ムカつく”と怒りを露わにしていた口を、嬉しそうに緩ませる。
どっちなんだ。と聞きたいところだけれど。
私はそれを見て、上手く話しを逸らせてホッとしている。