切なさに似て…
階段を上った先のドア。ひっそりとした暗がりの部屋の奥へと吸い込まれる。


蛍光灯からぶら下がる紐をいくら引っ張ってみても、明かりが就かない。

カチカチカチッ。

虚しく、引っ掛かる音だけが響き渡る。


結局…、電気代払ってないじゃんっ。

「はぁーっ…」

心の中で呟き、口から溜め息が零れた。


携帯電話のライトを照らし、さらに奥へと足を踏み入れる。

敷きっぱなしの布団が膨らみを帯びていて、誰かが寝ているのが見て取れた。


…あの人ではない。

布団からはみ出した長いストレートヘアはレナだ。

あの人はパーマヘアだから。


ほんと、この子。友達いないんだな…。

こんな時間に寝てるんだから。

他にすること…、はないか。電気停まってるし。

押し入れの前で寝られると、邪魔なんだけど。
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