切なさに似て…
昨日、スーパーのATMで下ろした5万円が入った封筒と、信浩にもらったストロベリー味のウエハースをレナの学習机の上に置いた。

5万円という金額は、少ないのか多いのかわからないけれど、当面の間はこれだけあれば賄えるはずだ。

レナの鞄を開け、ノートの間にもう1万を挟む。


そして、力一杯重みのある敷き布団を手前に引っ張り、押し入れと布団の間に僅かな隙間を作る。

わざとらしくガサゴソと、音を立てながら段ボールを広げた。


それでも、一向に起きる気配を見せないレナには、お構いなしに片っ端から荷物を詰め込んでいく。


何かある度に昔から、ひっそりと布団に潜り込む傾向があったレナ。

その暗闇の中で泣いていたのかどうかは知らないけれど、何時間も布団に篭り、お腹が空いたら出て来る。


あんた、…子供の時からちっとも成長してないじゃん。
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