切なさに似て…
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永遠の愛なんて、存在しないと知ったのは小学2年生の時。

結婚は幸せなものなんかじゃないんだと、私に教えてくれたのは紛れも無く両親だった。


お父さんの長年に渡っての“浮気”が原因でお母さんと離婚。

顔を合わせれば朝だろうと夜中だろうと、喧嘩ばかりしていた両親。


『もう、いやっ。お父さんもあんたも大嫌いっ。うんざり』

お母さんは泣きじゃくり縋る私と、残酷な言葉を置いて出て行った。


ただっ広い一軒家に独り取り残された。

元々お父さんはあまり帰って来ない人だったから、いないのが当たり前だと思っていた。


どんなに泣いたって、お母さんは帰って来ない。

どんなに泣いたって、独りなのには変わりない。



おかげで私は、悲しい時に泣けなくなった。
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