切なさに似て…
「さみーよっ」
停めてある車の場所まで戻ると、信浩はそう肩を竦ませ、指の間に挟んでいたタバコを口に咥えた。
宙に浮いたタバコの火が、オレンジの光りをチカッと輝かす。
「…外にいるからじゃん」
皮肉が込められた私の一言に、すかさず信浩が口を開く。
「外で吸いたい気分なんだよ」
「何それ、意味わかんない」
「柚果こそ。冷え症なくせに」
「私は…、外にいたい気分だったんだよ」
一瞬、言葉を詰まらせ、そう言い返す。
「じゃあ、俺と同じじゃねーかよ」
「…どこが?」
「せっかく来たんだから、せめて潮風に当たりてーだろ」
信浩はそう言って、ドアを開け車に乗り込んだから、私も助手席に回り車に乗ることにした。
「潮風…、強過ぎだからっ」
タバコの火を消した信浩に不満そうに言うと、目許を緩ませこう言った。
「なかなか、粋だろ?」
「粋って、何が?」
笑いながら言うから、私も笑って言い返した。
うん。まだ平気。笑っていられる。
私は笑みを零しながらも、そう頭の中で再確認した。
停めてある車の場所まで戻ると、信浩はそう肩を竦ませ、指の間に挟んでいたタバコを口に咥えた。
宙に浮いたタバコの火が、オレンジの光りをチカッと輝かす。
「…外にいるからじゃん」
皮肉が込められた私の一言に、すかさず信浩が口を開く。
「外で吸いたい気分なんだよ」
「何それ、意味わかんない」
「柚果こそ。冷え症なくせに」
「私は…、外にいたい気分だったんだよ」
一瞬、言葉を詰まらせ、そう言い返す。
「じゃあ、俺と同じじゃねーかよ」
「…どこが?」
「せっかく来たんだから、せめて潮風に当たりてーだろ」
信浩はそう言って、ドアを開け車に乗り込んだから、私も助手席に回り車に乗ることにした。
「潮風…、強過ぎだからっ」
タバコの火を消した信浩に不満そうに言うと、目許を緩ませこう言った。
「なかなか、粋だろ?」
「粋って、何が?」
笑いながら言うから、私も笑って言い返した。
うん。まだ平気。笑っていられる。
私は笑みを零しながらも、そう頭の中で再確認した。