切なさに似て…
開いたエレベーターの扉のすぐ目の前に、外の看板と同じようなブルーのイルミが施されたバーの名前が、チカチカして目が眩む。
何処かの鮮魚店かと思わせる、[渡辺商店]という名前とは裏腹に上品な店構えをしている。
扉を開けると、全面ウッド調のインテリアがチョイスされて、その落ち着いた店内にも、輝くブルーで[渡辺商店]と装飾されているのは、流石にしつこい気がした。
カウンターの奥には2人の男性が私達を迎え、「何にします?」と尋ねられ、せっかくやって来たバーなんだから、やはりカクテルを頼みたいわけで。シェイカーを振る姿とか見たいわけで。
なのに、治は得意のジントニック、麻矢はピーチフィズ。私はお決まりのカシスオレンジを。
どれもこれもバーテンダー泣かせで、作り甲斐のなさそうなものをオーダーした。
赤みがかったカシスオレンジを口に含むと、カシスのリキュールが僅かに舌に残って、普段飲み親しんでいないアルコールについ顔を顰めてしまった。
こうして明るい所でまじまじと2人の顔を見ると、一次会で盛り上がったのだろう。耳にまでその証が赤く染められていた。
何処かの鮮魚店かと思わせる、[渡辺商店]という名前とは裏腹に上品な店構えをしている。
扉を開けると、全面ウッド調のインテリアがチョイスされて、その落ち着いた店内にも、輝くブルーで[渡辺商店]と装飾されているのは、流石にしつこい気がした。
カウンターの奥には2人の男性が私達を迎え、「何にします?」と尋ねられ、せっかくやって来たバーなんだから、やはりカクテルを頼みたいわけで。シェイカーを振る姿とか見たいわけで。
なのに、治は得意のジントニック、麻矢はピーチフィズ。私はお決まりのカシスオレンジを。
どれもこれもバーテンダー泣かせで、作り甲斐のなさそうなものをオーダーした。
赤みがかったカシスオレンジを口に含むと、カシスのリキュールが僅かに舌に残って、普段飲み親しんでいないアルコールについ顔を顰めてしまった。
こうして明るい所でまじまじと2人の顔を見ると、一次会で盛り上がったのだろう。耳にまでその証が赤く染められていた。