切なさに似て…
首を動かしても、捕らえられた唇は離れることなく、空いてる方の手は再び服の中へと忍び込む。


「…んっ、ん、んっ!」

「今度はなんだよ?」

と、離れた唇がそう動く。


苦しさから解放された私は肩で息をしながら、顔を歪ませた。

「…っ。手っ!」

「まだ言うわけ?いい加減、観念すればいいのに」

落ち着いた私の目には、はっきりと面倒臭そうな信浩の顔が映し出されている。


ゆっくりと距離を詰められる顔に、手の平を当て必死で抵抗。

「ま、待った!」

自由になった両手で信浩の顔を押し当てる。


「…ぶぁっ」

なんとも言い難い声を上げ、私を睨むように見下ろしている。


信浩の目から逃げるように焦点を頭の横に移すも、視線はこちらに集中しているのがわかる。


「あ…、えーと。…電気、消さない…?」

天井の模様を見つめながら、信浩に向かってそう言った。


「消さない」

なんて即答され、開いた目が大きくなり私はつい信浩の顔を見てしまう。


「なっ…!」

なんで!?そう言おうとした瞬間、被さるように信浩は口を開く。


「よく見えないから」
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