切なさに似て…
低い信浩の声が耳のずっと奥まで届いて、キスされている時よりも更に胸の鼓動が高まる。

こんなにドクンドクン音を立てたら聞こえやしないかと、気になりだしたら益々ドキドキと、心が逸る。


「…チェーン、つけてんだな」

その唐突な言葉に。


「え…?」

一瞬変な声を出した私は、はっとして狭い間を縫い手を首元へと当てる。


「気づいてたの?」

身動き取れないながらも、首を傾げる動きを見せた。


「さっき」

そう言ったあと小さな声で、押し倒した時ちらっと見えた。と、私の耳に唇を当てて言う。


それがくすぐったくて、ビクッと身体が反応してしまう。


背中に回された腕は、私の身体をギュッと締め付ける。

私は安心して信浩の広い胸の中に抱かれたまま瞳を閉じる。


どちらの鼓動なのか、一定のリズムを刻む心の言葉は激しくてまくし立てているみたいだ。


「なぁ、柚果?」


「なーに…?」

次第に薄れかけていく、意識の片隅で聞こえた声に反応する。


「ありがとな?ここまで来てくれて…。これから3年はきっと帰れないし遠いけど…、待っててくれるか?」

耳に届く好きな信浩の声が心地いい。
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