切なさに似て…
私が19歳の時って…。
そんなこと一度も考えたことなかったなぁ…。
…欲しいものはたった1つだけだったから。
「でーもー…。結城さんと話すきっかけがないんですよねー。いつも澤田さんいるしー」
「ほんとに狙うつもり…?」
「もちろんですよー。今の彼氏同じ年なんですけどー。やっぱ大人の包容力には敵いませんってー」
そんな理由でフラれる彼氏も気の毒だ。
なんて、私が一番気の毒なことを相手に求めているくせに…。
自分のことを棚に上げてよく言うよ…、私も。
…包容力か。
あの時は私が子供じみていたから…、あの包容力に惑わされただけなのかも…。
休憩所の扉が開き、隙間からお局様が顔だけ出し。
「あなたたち!!喋ってないで手を動かしなさいっ」
と、厳しい目付きをして一喝した澤田さんによって、再び扉が閉められた。
怒られたのに、ニコニコと笑顔を作る彼女、白崎さん。理解に苦しむところは数知れず…。
どっちにしても煩わしいのに、さっちゃんとのお喋りより白崎さんと話している方が、よっぽど楽だと感じるのは何なんだろう。
一人で喋って、勝手に解決するところは一緒なのにな…。
キーボードを叩く気がさらさらない彼女をちらっと見て、私は小首を傾げてみた。
あぁ、そっか…。
押し付けがましくはないんだこの子。
一人納得した私は頷き、ディスプレイに目線を集中させた。
そんなこと一度も考えたことなかったなぁ…。
…欲しいものはたった1つだけだったから。
「でーもー…。結城さんと話すきっかけがないんですよねー。いつも澤田さんいるしー」
「ほんとに狙うつもり…?」
「もちろんですよー。今の彼氏同じ年なんですけどー。やっぱ大人の包容力には敵いませんってー」
そんな理由でフラれる彼氏も気の毒だ。
なんて、私が一番気の毒なことを相手に求めているくせに…。
自分のことを棚に上げてよく言うよ…、私も。
…包容力か。
あの時は私が子供じみていたから…、あの包容力に惑わされただけなのかも…。
休憩所の扉が開き、隙間からお局様が顔だけ出し。
「あなたたち!!喋ってないで手を動かしなさいっ」
と、厳しい目付きをして一喝した澤田さんによって、再び扉が閉められた。
怒られたのに、ニコニコと笑顔を作る彼女、白崎さん。理解に苦しむところは数知れず…。
どっちにしても煩わしいのに、さっちゃんとのお喋りより白崎さんと話している方が、よっぽど楽だと感じるのは何なんだろう。
一人で喋って、勝手に解決するところは一緒なのにな…。
キーボードを叩く気がさらさらない彼女をちらっと見て、私は小首を傾げてみた。
あぁ、そっか…。
押し付けがましくはないんだこの子。
一人納得した私は頷き、ディスプレイに目線を集中させた。