勝利の女神になりたいのッ!~第1部~


黙り込み大人しくなった正則の側にここぞとばかりに近寄ってきたのは紅葉さんだった。


「福島様、そろそろお席にお戻り下さいませ。」

「嫌じゃ。」


「紅葉は寂しゅうございます。」


「うた殿が杯を受けてくれんからじゃ。」



私??

この現状を作ったのは…

原因は私なの?



「ですが、奥方様は病がまだ完全に癒えたわけではありませんゆえ…」


「一杯だぞ?たった一杯の酒も飲めんと言うのか?」


紅葉さんが一生懸命に説得してくれても、正則は耳を貸さず同じ言葉を繰り返していた


なんだかとても面倒な展開に私は意を決して正則の差し出す杯に手を伸ばした。


「では、一杯だけ頂きます。」


多分言い方も少し棘があったかもしれない。


だって、いらないって断る人に無理強いするなんていけないことだよね?

さっさと飲んで早く自分の場所に戻って欲しい。

三成に絡むのはもうやめて欲しかった。





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