平安物語=短編集=【完】
「清子…私の家に来てくれませんか?」
突然言われた言葉は、とっさには理解出来ませんでした。
「私の正妻として、私を支えて欲しいのです。」
「せい…さい…?」
私の頭には、義母上と顔を覚えていない母上の事が浮かびました。
言葉が出ないでいると、
「突然で驚かせてしまいましたね。
今すぐでなくても良いから、考えておいてくれますか…?」
少し寂しそうに微笑む義道様に、笑顔を見せて頷き、また義道様の胸に潜り込みました。