平安物語=短編集=【完】



――
御息所の死後、私は尚仁を連れて中宮を訪ねた。

小綺麗な喪服を着せて、いかにも可愛らしいようにして。


哀れな尚仁に同情を抱かせ、藤壺に養母となってもらう。

それが私の計画だった。

藤壺が養母となってくれれば、太政大臣も義理の外戚となる。

御息所の両親には申し訳ないが、これが尚仁の為に一番だと思った。

しかし…母を亡くして間もない尚仁の心に、傷を残しはしないか。

亡き御息所の尊厳を傷つけているのではないか。

あの藤壺が、尚仁に愛情を注いでくれるのか。

太政大臣や大納言が受け入れなかったら、尚仁の権威が傷つくのではないか。


色々な考えが入り乱れたが、とにかく、全て上手くいけば最良だし行動するなら早い方が良い。



お前はどう思う、更衣……



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