平安物語=短編集=【完】



そのまま清涼殿へ行き、藤壺と夜を共にした。

今日のことを気にしているかもしれないと思い、

「他のどんな妃にも並べられない身分のあなたなのですから、何も気にせずにいらっしゃい。」

と髪を撫でながら言うと、

「勿論ですわ。」

などとまぁ、可愛げのないことを言う。

しかしその憂いをたたえた微笑に、私の目は引き付けられた。



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