平安物語=短編集=【完】
東宮様から、姫の反応を尋ねるお手紙がありました。
私は『とても喜んでいます』という由だけお返ししました。
これほどまでの喜びようが、悔しかったのです。
しかしその後、東宮様がいらっしゃいました。
隠し立てできる訳も無く、姫が「もーも、にょごさま!」と言っているのをご覧になってしまわれました。
東宮様は並々でなくご機嫌になられて、他のお人形も使って姫の遊び相手になってくださいます。
その間、姫が"にょごさま"を放すことは一度もありませんでした。