平安物語=短編集=【完】
そんな頃、帝が悪いお風邪を召されました。
狡猾な性格がらも、本当は帝を尊敬している父上も大層心配申し上げなさって、しきりにお見舞いに上がっていらっしゃるようです。
姉上の御心痛も一通りでなく、お手紙からもどれほど心配していらっしゃるのか窺われます。
中宮様も御快癒の祈祷をあちらこちらに依頼なさっているようですが、あの美しいお顔も辛さに歪んでいらっしゃるのでしょうか。
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