平安物語=短編集=【完】



時が止まったように、見つめ合っていました。

勿論こちらの御簾は降りたままですから、式部卿宮様に私の姿は見えないはずです。

それでも、本当に見つめ合っているように感じました。


どれくらいの時間だったのでしょう、しばらくして式部卿宮様が微笑んで、御簾を下ろされました。

それを受けて、私達の牛車は再び動き始めました。



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