男×男!?




神楽はというと、――…


「早くしないと遅刻するぞ!!」

「ん――…」



毎朝恒例の低血圧真っ最中。



「スーツとワイシャツ、

ここ置いとくからな!!」


「鞄は自分でしろよ」

「んー…」


あたしはサクラと食器を洗って、

洋和くんはイスに座りながら

神楽を待っている。
(すでに準備万端。
ついでに無言のプレッシャーも)



神楽は朝食にあるコーヒーを

飲み終わると早くなる。

そこからがテキパキと早いんだ。



最後にネクタイをして

食器を洗い終えたあたしに近づいて

「行ってきます」

って言って

あたしの頬にキスして玄関に行った。



「神楽ああぁぁああぁああッッッッ!!!!!!」

「いいじゃん新婚さんごっこ(笑)」

「新婚じゃないだろ///」

「なるかもしれないじゃん♪」

「ならないな。
なるとしても相手はお前じゃない」

「酷いなぁ」

「酷くない」

「じゃー行ってきます」

「はいはい」

「鍵よろしくね」

「わかってる」



あたしはいつもと逆に

神楽を見送った。


嵐が過ぎた感じがした。






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