花火
西部を後にし、幾つかのデパートを梯子するが、劇的な変化が起こる訳もなく、疲れだけが蓄積していった。そう言えば、この街で春香と出会ったんだよな。あれからもう三ヶ月が立つのか、会いたいな。早く春香に会いたい。そう思うと、足は自然と駅前のスクランブル交差点に向かっていた。ここで全てが始まったのか。たった三ヶ月前の出来事は、昨日のことの様に思いだせた。それなのに、三週間会ってないだけで、もう何年も離れ離れになっているかの様に思えた。
帰ろう。まだ渋谷に来てから二時間もたっていないし、何一つ買い物もしていない、だが十分な気がした。三ヶ月前のあの気持ちを思い出しただけで、十分だった。帰ろう。
帰ろう。まだ渋谷に来てから二時間もたっていないし、何一つ買い物もしていない、だが十分な気がした。三ヶ月前のあの気持ちを思い出しただけで、十分だった。帰ろう。