花火
誤魔化すことは出来る、だが認めることも、受け入れることも出来ない。ハッキリさせよう。このままでいては、前にも後ろにも進めない。貴美のためにも、自分のためにも、そして春香のためにも。
それから一時間後にかかってきた電話に出ると、明日は休日出勤のため会えない、と伝えた。なぜ本当のことを言わなかったのか、言っていれば何かが変わっていたかもしれないのに。でもあえて伏せておいた、これ以上心配させたくなかった。いや、本当のことが言えなかった。
春香の気持ちを確かめる、そして自分の気持ちを。
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