花火
翌朝は朝の八時には目を覚ました。九時には支度を終え、家を飛び出した。十月を目の前にした空は、高く、そして濃い青色をしていた。夏のそれとは違う、凛々しいまでの青さだった。駅までの道を急ぐと、ホームに滑り込んできた小田急線に乗り、新宿駅に向かった。そこから中央線で御茶ノ水駅に向かい、総武線に乗り込んだ。休日の朝早くに出かける人は少なく、どの電車も空いていた。ゆっくり考える時間はあったが、一度として揺らぐことはなかった。引き返そうとは思わなかった。そして一時間もしない内に、目的の駅、平井駅に到着した。
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