花火
想像しただけで背筋が凍る様だった。春香はこれ以上の恐怖と日々闘っているのか。それでも尚、僕のことを気にかけてくれていた。
『私は喜びも悲しみも絶望も、全てを失える。でもたっくんはその全てを抱えて、背負って、後何十年も生きていくことになるんだよ』
どんな思いで自分のことより、僕のことを考えていたのだろう。そしてそんな気も知らずに、どれだけ春香を苦しめる様なことをしてきたのだろう。ただひたすら情けなかった。そして先日、船溜まりで聞いた一言一言の意味が、メールでの一つ一つの言葉の意味が、初めて分かった気がした。彼女のことを思うならこそ、もう何もしない方がいいのかもしれない。
『私は喜びも悲しみも絶望も、全てを失える。でもたっくんはその全てを抱えて、背負って、後何十年も生きていくことになるんだよ』
どんな思いで自分のことより、僕のことを考えていたのだろう。そしてそんな気も知らずに、どれだけ春香を苦しめる様なことをしてきたのだろう。ただひたすら情けなかった。そして先日、船溜まりで聞いた一言一言の意味が、メールでの一つ一つの言葉の意味が、初めて分かった気がした。彼女のことを思うならこそ、もう何もしない方がいいのかもしれない。