花火
いう、海を正面に望んだ店を見つけた。一階はテラス席のある売店になっていて、二階はどうやらレストラになっている様だった。
テラス席はお昼前で人もまばらで、ここなら砂が入る心配もなさそうだった。景色も東京湾が一望でき、レインボーブリッジまで見えた。一番海側の席を陣取り、春香お手製の弁当を広げた。
「ジャーン!」籠から二つのタッパーが取り出され、開けていいか確認を取り蓋を取ると、サンドイッチにおにぎり、空揚げにたこさんウィンナー、コロッケにベーコンのアスパラ巻き、それらを彩るように、野菜が添えられていた。そして注文通りに卵焼きが。
「すごい豪華さだね。あっ、卵焼きも美味しそうだね」
弁当と春香を交互に見つめた。
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