花火
「たっくんも、御座持ってきてくれたんだ」
そう言って春香も、御座を取り出した。
「じゃ二枚重ねて使おうか?」
春香の持ってきてくれた御座を上に重ね、肩を合す様に座り込んだ。時間は四時を少し周った頃で、まだ時間は三時間程残されていた。二本目のビールをそれぞれ取り出し、買ってきた総菜を御座の上に広げ、小さな宴会を始めた。
「そういえば春香、ちょっと化粧濃くなったんじゃない?」
駅で会った時に、気になったことを聞いてみた。
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