神威異伝




「…………ぷっ、あはははははは!!」


だが、日向が堪えきれず吹き出した事により沈黙が消えた。


「……んだよ、そんなに笑うなよ。腹、減ってたんだからよ」


頭を掻き、十夜が小さな声で呟いた。

日向は腹をかかえながら、口を開く。


「悪い悪い。今、飯の準備をしよう」


そう言って、十夜に背を向け日向は鹿の解体作業に入った。

溜め息を吐き、十夜は理緒を抱き上げた。


(……やっぱ、女の子っつーのは軽いもんなんだなぁ)


そんな事をしみじみと思いつつ、十夜は理緒が準備していた理緒の寝袋の上に寝かせる。


「……明日、ちゃんと謝るからな」


理緒に聞こえる筈がないと分かっているが、十夜はそう小さく呟いた。


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