神威異伝
日向が作った、鍋いっぱいの山菜と茸の鍋は作られてから三十分もしない内に―……
「あー、食った食った」
「ごちそうさまでしたっ!!」
あっという間に、平らげられてしまった。
そのほとんどは、十夜と暁が食べている。
「それだけ食べれたんなら、もう大丈夫そうだな」
満足そうにお腹をさすっていた暁に、日向がそう声をかける。
暁が大きく頷く。
「うん!!おいしかったよ日向にーちゃん、ありがとっ」
「それは良かった。あぁ、暁その服大きいんなら捲った方が良いぞ」
日向は、暁の着ている服を指差して言った。
暁の着ていた服は所々破れてボロボロだったので、日向の服を借りて着ているのだ。
日向よりも暁は体が一回り程小さい為、明らかに丈やら肩幅やら違いすぎるのだが……
十夜の服も大きく、理緒の服を貸すのは暁が可哀想なので、日向の服を貸しているのである。