神威異伝



ガボガボの服をせっせと捲り上げる暁を見て、十夜が笑う。


「暁は小さいからなぁ、日向の服は大きすぎるんだろ」
「小さくない!!オレ十二歳だから、まだまだこれから大きくなるんだいっ」


暁は「小さい」と言われるのが嫌らしく、十夜をポカスカと叩いていた。


確かに、暁は小柄なのだ。
暁よりも五つ年上と言えど、女の子である理緒よりも背が低い為……暁が小柄の部類に入る事が分かる。


今まで黙っていた理緒が、本題に入った。


「ねぇ、暁。あなたがどうして、あんな所に倒れてたのか…教えてくれる?」
「うん」


躊躇(ちゅうちょ)なく、暁は頷いた。

暁はその時の事を思いだしながら、話し始めた。



「オレ、昨日の夜に滝の近くで釣りしてたんだ。そしたら、黒いマント着たヤツらが森の中から出てきて、いきなりオレに攻撃してきたんだ……」


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