幼なじみは先生
あたしが映画に出るなんて…しかも主役かい。
なんか泣けてくるよ、うん。
いや、だめだ!頑張ろう。
「よし!練習だ!練習!」
そう言ってあたしは立ち上がった
「杏、練習手伝って」
「おう!任せといてっ」
それから何度か台詞をつっかえながら…夕方の6時半まで練習だったとさ。
それから次の日…
「相手役は、石川先生でぇす」
……え…?
「うん。もう一回お願い」
「だ・か・ら、石川先生です!」
「空耳かな?石川先生って聞こえ…」
「そう!石川先生です」
たけど。
「いやいやいや!先生なんだよ?駄目じゃないかな!?というか何故あたしが主役に…」
「あー。くじで決めました。石川先生は人気No.1投票で一位でしたので相手役にしようと。校長先生からも許可を頂いたので」
…えー。うそーん
まじかーい。
「あ。あの、主役は辞…」
「辞退するわけないですよね?真白さん」
ニヤリとあたしを見つめるすみれちゃんと委員長
「あっはは〜まっさかぁ!そんなことしませんよぉ!」
で、出来ねぇ。
辞退出来ねぇよ。(泣)
「ということで!」
委員長のその一言に顔を上げる
「相手役の石川先生は今来るから」