幼なじみは先生


「杏…?」


もしかして…また、泣いてる?


心配になりながら背中に声をかける


返事はないまま


「ハハッ…胸…痛いや。ヒック‥」


そう呟く杏の背中は悲しそうに肩をふるわせている


「フッ‥フェ…ヒック」


「杏……」


あたし‥なにもできない
元気づけれるわけじゃないし


けど…


杏の隣にしゃがみ込む


あたしはなにもできないけど側には入れるから…

だから…泣き止んで‥?

「ごめん‥っ泣くはず無かったのに」


「うん‥」


「あたしのせいで…先輩‥傷つけちゃった、絶対」


「そんなことないよ」


するとまた杏は声を上げて泣き出した


最後に言った言葉は

「もう、嫌われちゃったよね」

「え…?」


歩きながら杏の言葉に声をもらした


< 324 / 402 >

この作品をシェア

pagetop