幼なじみは先生


「…ごめん、弱音吐いて…」


悲しそうに睫毛を伏せながら杏はあたしに弱々しい笑みを浮かべて言った

…杏


キュッと下唇を噛み締めて気合いを入れる


「なぁに言ってんの!今日だけでも…ううん、いつでもあたしにぶつけていいんだよ?ね!」


「真白…ごめん‥ごめんね」


そう言うとまた瞳に涙を浮かべて拭った杏


「今日‥泊まる?」


杏の顔を見つめて口を開く


「けど…」


「いいって、遠慮しなくて」


そう言って笑うと杏に笑顔を向けた


「…分かった。でもホントにいいの‥?迷惑かけるよ」


その言葉に笑みを浮かべて"いいのいいの!"と杏に言う


「じゃぁ、お母さんに聞いてみる」


「うん」


杏は携帯を耳に当てると少しあたしに優しい笑みを見せた


この笑みは嘘偽りない本当の笑顔だよね、杏…


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