Rabitt
がちゃっという
ドアの音で
未兎は振り向く
」ゆうっー
おそいょっー」
優の帰りを
待っていた
未兎が
机に広げていた
勉強道具を
かたづけ始める
「優
はやくかえろっ」
帰る支度が
終わった彼女は
きゅっと優の
手をにぎる
優が一瞬
せつなそうな顔を
する
優の時々する顔
不安そうに
私を疑うように
ただじぅっと
私を
見つめている
優はにこっと
微笑み
未兎に
やさしいキスを
した
「あっ」
小さく声が
もれる