2つの世界
俺は、事務所を走り回って調べた。

でも、麻莉はどこにもいない。

事務所じゃないのか?

「くそっ…。どこだよ…!!」

焦りと苛立ち。

どこを探してもいないから、事務所にいないと思って事務所から立ち去ろうかと思った。

「事務所だよ。」
「名取…?」

名取がいて、そう言われた。

「どうしてここに…?」
「麻莉が…親友が危ないかも知んないのに、じっとしてられないよ!!」

名取の迫力に負けて、一緒に探すことに。

「なんで事務所だって言い切れるんだ?」
「あの人の場所はここしかないから。」
「は?」
「弘輝くんに聞いたの。最近事務所に入り浸ってるのは家がないからだって。」
「家?」
「うん。家賃が払えなくなって。親とは絶縁してるし。」

自業自得だな。

事務所…。でも…。

「事務所は、もう全部探したから、いないんじゃねぇ?」
「事務所だよ。絶対。」

名取がそう言いきるから、もう一回探すことに。

それでも…。

「いねぇじゃん。」
「おかしいなぁ。絶対そんな気がしたのに…。」

勘かよ…。

「待てよ…。ねぇ、悠斗くん。上は探した?」
「上?二階も三階も四階も探した。」
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