ケンカ上等☆不良校上々↑↑
「芽咲に明日怒られたら、全部歩夢のせいってことにしよーっと」
「なんスか、それ」
「別にー」
なんか怒られてしょんぼりしてる歩夢を想像したら笑っちゃう。
芽咲には、あの潤目は効果ないのかな?
いざとなったら、太陽のせいってことに。
「みくる、笑顔が怖いっス」
「気のせい気のせい」
とりあえず、夜うるさかったって言われないことを祈ろう。
「あ、俺ここっス」
太陽の部屋を出て数分。
自分の使う部屋の扉を開けて、歩夢はあたしを振り返った。
「年のこと、みんなには内緒っスよ?」
「わかってるって」
なかなか部屋に入らず、念入りに確認してくるから、あたしは苦笑しながら頷く。
「ほら、早く寝なきゃダメだよ。
おやすみ」
半ば強制的なあいさつの後、ため息を零してからゆっくり扉を閉めていく。
無理矢理部屋に入れさせた感じだったけど、大丈夫かな?
「大丈夫……だよね」
完全に閉まった扉を前に、独りぼそっと呟いた。
「あ、みくる」
「うわっ」
さっき閉めたよね?
閉めたのに。
再び開けた扉の少しの隙間から、顔をひょこっと出して。
「どうしたの?」
「言い忘れっス」