Memories - 年の差恋愛 -
「ああ、そのまま家まで送ったよ」
電話の相手は誰かわからないけど、きっと同窓会で一緒だったお友達なんだと思う。
なんだか聞いていいのかわからないけど、そんなに広くない部屋の中なので同じ空間にいるから聞こえてきてしまう。
「そんなわけないだろ。あれから一度も行ったこと無いよ」
戻ってきた私に気が付いていないのか、ソファから立ち上がり私に背を向けたまま窓際まで歩いて行った飛田さん。
どうしたらいいのかわからなくて、入口に立ち止まったままの私の耳にはっきりと届いた飛田さんの言葉に自分の耳を疑ってしまった。
「別れたあいつに興味はないよ」
別れた、あいつ?
同窓会には、飛田さんの元奥さんも出席していた。
…今話しているのは、その元奥さんのことなの?
「仕方ないだろ。倒れた人間を放っておける?一人暮らしだっていうし、俺しかいなかったんだから」
倒れたのは、元奥さんだったんだ。
知りたくなかった事実を、そんなつもりはなくても盗み聞きするような形で知ってしまった。
目の前が一瞬真っ白になったような感覚で立っていられなくなり、ぺたんと音を立ててその場に座り込んでしまった。
「…佐智子ちゃん」
電話の相手は誰かわからないけど、きっと同窓会で一緒だったお友達なんだと思う。
なんだか聞いていいのかわからないけど、そんなに広くない部屋の中なので同じ空間にいるから聞こえてきてしまう。
「そんなわけないだろ。あれから一度も行ったこと無いよ」
戻ってきた私に気が付いていないのか、ソファから立ち上がり私に背を向けたまま窓際まで歩いて行った飛田さん。
どうしたらいいのかわからなくて、入口に立ち止まったままの私の耳にはっきりと届いた飛田さんの言葉に自分の耳を疑ってしまった。
「別れたあいつに興味はないよ」
別れた、あいつ?
同窓会には、飛田さんの元奥さんも出席していた。
…今話しているのは、その元奥さんのことなの?
「仕方ないだろ。倒れた人間を放っておける?一人暮らしだっていうし、俺しかいなかったんだから」
倒れたのは、元奥さんだったんだ。
知りたくなかった事実を、そんなつもりはなくても盗み聞きするような形で知ってしまった。
目の前が一瞬真っ白になったような感覚で立っていられなくなり、ぺたんと音を立ててその場に座り込んでしまった。
「…佐智子ちゃん」