魔の宴 漆黒の舞台より

 しかし、誰かが来る様子は少しも感じない。

 でも、誰かはココにいる。


 落ちながら待つのに飽きてきた彼は、闇の中に声をかける。


「なぁ、いるんだろ?」

 静かな闇の中に、静かに響く彼の声

 そんな声に答えるように、また別の声が闇の中で響く。


『当たり前だろぉ?
他に誰がぁ、ココにィお前をよぶんだよぉ』


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