ネオン

3時間後、芽衣ちゃんはべろべろに酔っ払っていた。

「愛、最高やで!!あんたは偉い、いい子やぁ!」


「大丈夫?芽衣ちゃん・・・。」


「大丈夫ー!!まだまだ飲むでぇ!!」


あたしは芽衣ちゃんを引っ張りながら、途方に暮れていた。

芽衣ちゃんは家が町田にあり、

タクシーで帰るには少し遠い。


「どぉしよ・・・。芽衣ちゃん、いつも朝までどうしてるの?」


「芽衣ぃー。芽衣はなぁ~・・・・いつも担当のとこいくねん!」


「担当って?」


「知らんの?!ホストの指名してる人のことやで。担当。

うちの担当はめっちゃイケメンやねん。」


「そ、そうなんだ。あたしホスト行った事ないしわかんないや。」

「ほんまぁ?!あ、ちょっとまってな。」


芽衣ちゃんの携帯からサイケの着信音が爆音で響いている。


「もしぃ?!健二?!どぉしたん?」


芽衣ちゃんはとても嬉しそうな顔をしている。


「うん・・・そやで。でも今友達も一緒やねん。それでもいい?

うん・・うん・・・わかった。

じゃぁタテハナの前な。」


「彼氏?どっかいくの?」


「ごめん、愛ちゃん。ちょっと付いてきて!」


そういうと芽衣ちゃんは今までの酔いが一気にさめたかのようにあたしの腕を引いて歩き始めた。
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