ネオン
開店から3時間が経っていた。
あたしは3人のお客さんを接客した。
一人はサラリーマンのおじさん。
二人目は不動産業の若い人。
三人目は在籍している子の指名のお客さん。
ヘルプだった。
案外、いや、想定内。
結構、普通。
こんなもんか。って感じ。
あたしは大学の友達の真紀にメールを作った。
『今歌舞伎町のキャバクラで仕事中。結構楽。』
真紀は渋谷のキャバクラで働いている。
もう少しで1年目。
あたしの少し先輩ってことになる。
一応。
メールの返信に夢中になっていると、
青木が待機している女の子を見回した。
「うーん。」
女の子一人ずつの顔を見渡し、
あたしのところでその視線を止めた。
「愛。」
「はい。」
「フリー、一名様。太いから。頑張って。」
太い。
お金持ちってことか。
頑張るも何も、
あたしは体入だから、
あんまり意味がないんだけど。
とか思いつつ、はい。と答えあたしは準備をした。