准教授 高野先生のこと

気持ちも落ち着き始め、泪もひいてきた頃。


頭の中でちょっと時間を巻き戻してみた。


やや冷静になった私の脳裏に、先ほどまでの驚愕の光景がよみがえる。


それにしたって……。

絶対あれって何かの罰ゲームか、出来損ないのコントみたいだったよね……。

だって、あんなアホみたいにカッコ悪いこと。

こともなげに?さらっと、つるっと、やっちゃうなんて……。



カッコ悪いことなんて、ぜーんぜん平気な高野先生。

そんな飄々とした先生を不覚にもカッコいいかもなんて思ってしまう私。


なかなかお似合いじゃあないか!なーんて。


くすぐったいような、気恥ずかしいような、笑えるような。

なんだか心が、ほわっほわの、ほっかほか。




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