准教授 高野先生のこと

「先生」

「こんなときまで先生って呼ぶつもり?」

「だって…」

「詩織」


初めてだ……

お父さん以外の男の人に呼び捨てにされたのは、おそらく初めてだと思う

先生は、私のいろんな“初めて”を、全くことごとくもっていってしまうのだ


「あの…」

「うん?」

「巨乳じゃなくてスミマセン…」

あーあー、私って、ほんっとバカだなぁ…


「そういうの、求めてないし…。僕だって厚い胸板とか、6つに割れた腹筋とか…」

「あ、そういうの、けっこうですから…」

なんか、訪問販売や新聞勧誘の、断り場面みたい

話を振ったのは自分だけど、こんなときにもかかわらず、滑稽すぎて笑えてしまった


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