准教授 高野先生のこと
真中君と二人で学食に行って早めのお昼をとった。
先生が食券をくれたので真中君はデザートまで食べることに。
高野先生と森岡先生はあらかじめ買ってきておいたもので簡単に済ませるから、と。
おそらく今頃は、今日の段取りの最終打ち合わせでもしているのだろう。
食後のお茶を飲みながら何の気なしに言ってみる。
「田丸先生ってどんな人なのかなぁ」
「あぁ、高野サン達の同期だっけ?二十歳の教え子と結婚した人でしょ?」
「ええっ!真中君、知ってるの!?」
私ったら驚いて思わずお茶を吹きそうに……。
「あのねぇ、シオリン。これ、かなり有名な話だよ?って君は仕方ないか」
仕方ない……。
私がY大出身者のネットワークに積極的に参加していないからという意味だ。
「まあね、教え子と結婚なんて意外といるから珍しくもないけどさ」
真中君はさらっとそう言ってチョコバナナクレープに大きな口でかぶりついた。
「珍しくないの?」
「……だね。夏川サン然り……並木先生然り」
「えええっ!」
並木先生の奥様が教え子だったなんて!
驚きのあまり結局私はお茶をこぼしてしまった。