俺様執事のち、二重人格。




爽汰は続ける…。





「親父は
泣いて謝ってくれた。

『自分が気が滅入って
おかしくなってるのを
お前にぶつけて、
酷いことをしてしまった。

謝っても許されないだろうし、
父親失格なのはわかってる。
でももう一度
一緒に暮らさないか』
って。

でも俺は
それが親父の本心か
未だにわからないんだ…

もしかして
跡目がいないからなのか
って
考えてしまう。

まぁ…
金持ちの気まぐれって
怖えよな。」







半ば力なく、
自虐的に笑う爽汰を
見て…

気づいたら、私が
強く強く
爽汰を抱きしめていた。





「月…お願いだから
俺のこと捨てないで」




爽汰の中には
そんな過去があったんだね…


だからアタシが
執事を乗り換えて
“また捨てられる”って
不安だったんだ。


“捨てられる”それが
どんな形にしろ
凄く怖いんだね…。



私、爽汰のこと
何一つ知らなかった…。





「爽汰、私の執事は
爽汰だけだよ?
私はそんなこと絶対しない。
…爽汰が苦しんでるの
わかるから。

少なくとも、
私は爽汰が必要だよ?」






思ったこと、
とにかく全部伝えた。





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