西の狼
だが、レオンはそれよりも早く剣を振った。
「ッ!?グアァァァッ!?」
レオンは、男の右手を肘から切り落としたのだ。
それは、普段のレオンからは想像だに出来ない行動だった。
「……レオンさん………」
「………今度は左だ………それでも話さないなら、今度は右足…次は左足だ……」
「ぐ……ッ!このッ……!?」
男の額には脂汗が浮かんでいる。
だがレオンは容赦なく左手を切り落とした。
「グッ、アァァァッ!!」
両腕を失った男は抵抗する術を失い、ようやくその重い口を開いた。
「………俺達は、この街の領主に雇われたんだよ……」
「!?何だと……ッ!?」
「やはり、あの領主が絡んでいましたか……どうしますか、レオンさん?」
「………領主は、何の為にお前達を雇った?」
「あの野郎は、街の若い女をさらってやがるのさ……不老不死になる為になぁ………」
「不老不死……?」
「…どんな権力者でも、最終的にはそこに行き着きますからねぇ」
「その儀式の為に、若い女を生け贄にするためにさらってやがるのさ。」
「………生け贄ですかぁ………今までに何人さらったのですか?」
「軽く200人はさらっただろうなぁ…もっとも、全員生きてりゃの話だがなぁ……」
男はそこまで喋って不気味に笑い出した。
「……どうしますか、レオンさん……このまま領主の行いを見過ごしますか?」
「………本来なら、こんな話を聞いてすぐに街から出て行きたいが……」
「ククク……テメェらも相当なバカだな……自分達がなんでこんなとこに誘い出されたのかも知らねぇでよぉ………」