西の狼
「………どういう意味だ…?」
「俺達はただの囮よ……本当は、あの女……アイツを最後の生け贄に、今街にいる人間を捧げることで儀式は完成できる……晴れて領主は不老不死ってことさ……ハハハハハッ!!テメェら纏めて死んじまいな!!」
狂った様に笑う男をレオンが一撃をもって沈黙させ、レオンは剣を納めた。
「……迂闊だった……イレールの方が目的だったのか……」
「どうしますか、レオンさん。ロジャーさんも見つかってませんし、かと言ってイレールさんも放っておけませんし………」
レオンは少し考えて頭を上げた。
「………ロジャーは、多分大丈夫だろう。今は領主の行いを止める方が先決だ……領主を止められれば、イレールを助けることにもなるだろう……」
「分かりました。」
二人は、領主の館に走った。
「………ククク、ようやく時は満ちた……さぁ、儀式を始めようではないか……」
天井近くに並べられ吊るされた女達を見上げて、領主はくぐもった声で笑った。
その後ろにいるのはレオールだ。
そのレオールのところに部下が慌ててやって来た。
「レオール様……」
「どうした?」
部下はレオールに小さく耳打ちした。
「………私が行く。ここは頼んだ。」
「は、はっ!!」
レオールは部下を残して地上に向かった。
「………どうしても、通しては貰えないのか?」
レオンとミカエリアは、領主の館まではこれたが、そこで門番に足止めをくっていた。
「何度も申し上げた通り、今日は警備の都合でお通しする訳には参りません。お引き取り下さい。」