天然100%
「うん」

「カナ。
すごく良い子だったね」

「うん」

「ユウくんとすごーく仲良かったね」

「うん」


下手な事を言いそうで、二言しか返事をしなかったが、西根さんは顔を両手で覆ってため息。


座席に置かれた物理の教科書。

マーカーで飾りつけられ太い黒ペンでしっかりと「秋本陽乃」と書かれている。


…誰の?
盗ってきちゃったんじゃないよね。


「アラキくん」

「うん」

「…つき合っちゃおうか」


明るい声で西根さんは提案する。
顔は両手で隠したまま。

見ていると、水滴が一つ、あごを伝う。
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